
ANAカードは現在、三井住友カード、JCB、ダイナース(三井住友トラストクラブ)、アメリカン・エキスプレスの4社から発行されています。
今回はこの4社の中で、実は一番審査が甘いのでは?とされているANAアメリカン・エキスプレスカード。
この通称『ANA アメックス』の審査基準の考察と、実際に自分が申し込みから使用してまでのレビュー、そして巷に溢れるクチコミや評判などを取り上げながら書いてみたいと思います。
Contents
- ANAアメックスカードとは?
- ANAアメックスカードの審査
- 自己破産していても発行されたケースと条件
- ANAアメックスカードのスペックを見る
- ANAアメックスカードの申し込みから審査まで
- ANAアメックスカード審査通過の場合
- ANAアメックスカード審査落ちの場合
- カードを受けとってもすぐには使えない
- ANAアメックスカードは最初の3ヶ月は1回払い専用
- ANAアメックスカードの途上与信は頻繁に行われている
- ANAアメックスカードはクレヒスをちゃんと付けている
- 不審なカードの使い方は通帳コピーを求められる
- ANAアメックスカードの口コミ評判とレビュー
- アメックス特有の事前入金という便利さ
- ANAアメックスを日頃の使用しての感想
- ANAアメックスの年会費の請求タイミング
- ボーナスポイント(マイル)の付与タイミング
- アメックスにキャッシングサービスは無い
- まとめ
- 関連記事
ANAアメックスカードとは?
ANAアメックスとはクレジットカード会社、アメリカン・エキスプレスから発行されているANAとの提携クレジットカードです。
アメックスといえばプロパーカードのイメージが強いですが、ANAやスターウッドホテルグループ、またデルタ航空など、様々な企業との提携カードも発行されています。
提携クレジットカードとはいえ、解放ブランド(アメックスの国際ブランドが付いているが発行会社が違う)ではないため、発行会社はアメックスとなり、審査や契約後の管理なども全てアメックスが行います。
ANAアメックスカードの審査
アメリカン・エキスプレスはアメリカに本社を置くクレジットカード会社で、日本での発行については日本支社が行っており、日本のクレジットカード信用情報を元に審査を行っているものの、他の日本のクレジットカード会社とは一味違った審査基準で発行を判断しています。
日本では自己破産などの金融事故などを起こすと、最高10年間に渡り信用情報へ記録されるため、ほとんどのクレジットカードを持つことは厳しくなります。
ところがアメリカでは自己破産をしても、その後それなりの収入や財産を手にした場合、再度カードが発行されるという話を聞いたことがある方もいると思います。現アメリカ大統領、ドナルド・トランプは、なんと過去に4回も破産しています。しかしその後を見れば、です。
まさしくそのアメリカらしい考え方なのでしょう、アメックスの審査基準が日本のカード会社と違うという点はここなのです。
自己破産していても発行されたケースと条件
それはここ日本でも例外ではありません。
過去に自己破産や債務整理、長期延滞などの金融事故を起こしてしまっていても、ANAアメックスの審査を通過し、発行された方がネット上のクチコミや報告を見ると結構いらっしゃるようです。
ただし、発行された方を考察してみると信用情報に事故情報があった場合、一致している最低条件として次のことが挙げられます。
・破産や金融事故で処理が完了してから2年以上経過している
・未納放置をしていない
・サラ金(消費者金融)を利用していない
年収としては、300万円以上がボーダーラインのようです。
また、勤務状況などとしては非正規(契約、派遣社員)雇用でも審査通過報告はあるものの、アルバイトでは難しいようです(アルバイトは申し込み不可の記載が公式にあります)
ただしあくまでも審査はブラックボックスであり、これは考察となりますのでご了承ください。
ANAアメックスカードのスペックを見る
申し込み前に簡単なANAアメックスの概要を確認しておきます。
年会費は7,560円(税込)です。
これと別にアメックスのポイントをANAマイルに移行するための手数料が年額で6,480円(税込)、計14,040円(税込)となります。
日頃ANAアメックスを利用して貯まるのは直接ANAマイルになるわけではなく、アメックスリワードポイントです。このアメックスポイントをANAマイルへ移行するための手数料が6,480円、ということになります。
ただし、ANAアメックスのリワードポイントは3年間有効ですので、じっくりと1、2年目で貯めていき、最後の3年目のタイミングで移行手数料を支払いANAマイルへ移行するという方法を取ることで、最初の1、2年目は年会費のみの7,560円、3年目に6,480円加算の14,040円、という使い方をすれば無駄はありません。
また、移行手数料は年額ですが1年だけで解除も可能なため、4年目となるその翌年はまた年会費だけの7,560円、という使い方が出来ます。
還元率は100円=1アメックスポイント=1マイル、と付与率は1%となります。
ETCカードが発行可能ですが、発行手数料として918円(税込)がかかります。今回はついでなので申し込んでみました。
アメックスでは昨年から今年の2018年10月2日まで、新規のANAアメックスカードで3ヶ月以内に50万円以上利用すると25,000マイルがプレゼントされ合計30,000マイル獲得可能、というキャンペーンが実施されています。
単純計算で年会費とマイル以降手数料のコストを入れても、100円利用あたり=5.8マイルですから、これはおいしい!!というわけで2017年11月某日、早速申し込みをいたしました。
ANAアメックスカードの申し込みから審査まで
さて、ここからは申し込みから審査に通過、カードを受け取り使用していく一連の流れを、自分の実体験をそのままに書いていきます。
クレジットカードの新規申し込みなので、ポイントサイト経由でアメックス公式サイトへ。申し込みフォームを入力していきます。ANAマイレージ会員であれば番号を入力する欄もありますが、今回自分は入力しません。
ANAカードはカードブランド(VISA、JCBなど)を変えれば複数枚持つことが出来ます(例外もあります)。
親カードを1枚、残りを子カードという形で紐つけし、子カードで得たマイルは全て親カードへまとめられます。
新しくANAカードを作るために番号を入力した場合は、新しい方のカードが自動的に親カードとなります。例えばここで入力した場合、ANAアメックスが親カードとなり、SFCカードは子になってしまうのです。
親カードがマイレージ会員サービスの基本部分となるため、SFCなどの利用者特典があるカードを子にしてしまうと、一般会員となりSFC特典が受けられなくなります。
ですので、今回はマイレージ番号は入力せず空欄のまま申し込みます。入力しなくても、後からマイル合算出来ますので心配は不要です。
https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/reference/procedure/pw_change.html
▲マイレージ口座統合(ANA公式サイト)▲
他にANAカードを持っていない方や、ANAアメックスを親カードにしたい場合はこのままマイレージ番号を入力して大丈夫です。
一通り入力を終えて完了を押すと自動審査となります。即審査通過ですと10秒ほどで画面が切り替わり即決、という話なのですが…わたくし今回『引き続き審査を行います』になりました。なんで(汗)
ここから先は審査通過と、審査落ちと2通りのパターンに変わります。
ANAアメックスカード審査通過の場合
連絡先メールアドレスに『welcome to family』というタイトルのメールが到着します。今回、申し込みから4日後にメールが来ました。これが審査通過の連絡です。
カードそのものはメール到着の2日後、本人確認郵便で届きました。配達の方に免許証などの本人確認証明を見せて、受け取り完了となります。
その後別便にして1週間程度でETCカードが届き、さらになぜか『審査通りました』という封書が後から1ヶ月後に来ました。もうすでに利用してます、と苦笑いしてしまいました。
ANAアメックスカード審査落ちの場合
だいたい2~3週間後に香港から国際郵便でお祈りのお手紙が届くようです。なぜ国際郵便で香港なんでしょう…
カードを受けとってもすぐには使えない
カード届いて封を開け、台紙を眺めてみても、同封されている書類を見ても、他のカードには当然のように書いてあることがアメックスのカードは書かれていないことに気付きます。
利用限度額がどこにも書かれていません。
まずカードを受け取って行うことは、カードデスクへ電話をすることから始まります。
ここで目安額(あくまでも限度額ではない)、や締め日、支払い日などを確認して、カードデスクとの会話の後、電話用暗証番号、IC暗証番号などを続けて登録していきます。これでカードが利用可能状態となります。
限度額と違い利用目安額というのは、この額まではストレスなく利用出来る範囲、という解釈で大丈夫ですが、高額利用の際は事前にデスクへ連絡をすると、いざ利用する際にカードが通らないなどのトラブルは避けれるようです。
また、届いたら忘れないうちに、口座振替依頼などの返信用書類は早めに返送しておきましょう。放置は厳禁です。
アメックスは基本的に、マメに連絡をすることを好む傾向があります。
高額商品購入時の事前連絡や口座振替前に事前入金などで支払いをするなど、今後良いお付き合いをするにはしておいて損はありません。コミュニケーションを大事にする大人のやりとり、といった感じでしょうか。
いずれにしろ、日本のカード会社とは違った感覚なのは間違いありません。
ANAアメックスカードは最初の3ヶ月は1回払い専用
ここも他のカードとは違った特殊な部分です。最初の3ヶ月は1回払い専用となります。
分割やリボなどの支払方法は選択出来ません。3ヶ月が経過し、支払い状況などに問題がなければ自動的に審査され『ペイフレックス』という、後からリボ払いを設定するタイプのリボ払いが利用出来るようになります。
金利は年率14.9%と高めなので、正直オススメは出来ませんが…
ANAアメックスカードの途上与信は頻繁に行われている
信用情報期間への信用調査はマメに行われています。
CIC(信用情報)を確認してみたところ、5ヶ月間の間に計3回途上与信が行われていました。
カード申し込み時と1ヶ月後、さらに3ヶ月後、他のカード利用や申し込みの記録などがないかチェックをしていました。
この中には法律で決められている定期的な法定途上与信も含まれているため一概には言えませんが、他のカード会社と比較すればしっかりとチェックはしているなという印象は受けます。
ANAアメックスカードはクレヒスをちゃんと付けている
一部のネット上では、『アメックスはクレヒスを付けない』という書き込みがなされているのを見かけることがあります。
過去はつけていない(利用があってもー(ハイフン・利用無しを入力)を入れていた)かったんですが、現在はちゃんと$マークを入れて、入金状況を信用情報へ反映させています。
不審なカードの使い方は通帳コピーを求められる
実際に自分に起きた話ではありませんが、アメックスはカードを発行して間もない頃に、頻繁に換金性の高い高額商品や新幹線回数券、また複数プロバイダ契約や携帯乞食に利用するとカードが停止され、資産の証明として通帳のコピー提出などを要求される、というレビューがあります。
もちろん普通に使っていれば問題は無いのですが、カード発行されて間もない頃に急激に行うと提出フラグになるようです。当然ながら、提出が完了するまではカードの利用はストップします。
申し込み時に入力する資産金額と一致していれば問題ないのでしょうが、虚偽入力などをしていたことが発覚した場合はそのまま強制解約となるようです。
ANAアメックスカードの口コミ評判とレビュー
他のカード会社と比較すれば特殊な部分もあることから否定的な意見もやや見られますが、常識的な部分として捉えれば全然苦にはならず、むしろ柔軟と感じる部分は多々あります。例としては限度額と目安額、の感覚のズレでしょうか。
日本のカードでは利用出来る限界の金額=限度額と捉われがちですが、アメックスはだいたいこの金額まではストレスなく利用が出来る目安という意味で、多少超えても利用が旅行中での決済などには柔軟です。
利用目安、についてのアメックス公式Q&A
またデスクとのやりとりが面倒という意見もありますが、逆に困ったことがあれば相談に乗ってもらえる(もちろん提供サービスの範疇ですが)スタイルです。
むしろアメックスの上位カードであるプラチナやセンチュリオンになると、デスクに電話一本で頼んで様々な予約や購入を依頼するサービスもあります。
上位カードのような専用デスクではありませんが、この年会費でアメックスのクオリティの高い対応が経験出来る(デスクはすぐに電話繋がりますし対応も丁寧です)のは良いことだと思います。
デスクは外部には委託せずに、しっかりと研修教育を受けているアメックスの社員・契約社員が対応している、という点でも安心です。
ANAアメックスで購入した商品が90日以内に破損してしまった場合200万円まで免責1万円で保障が受けれたり、インターネットショッピングでのトラブルでも保険が適用されたり。
もちろん国内・海外旅行傷害保険も付いている点でコストパフォーマンスは良いと思います。
正直なところ、ANAアメックスより年会費が高いカード会社でも、電話の繋がり具合やデスクの対応などちょっとなー、と感じる会社もあります(どことは書きませんが)。
デスクになかなか繋がらない、オペレーターの対応に不満を感じたことがある方は、一度利用すればアメックスの対応の素晴らしさには驚くと思います。
アメックス特有の事前入金という便利さ
アメックスには他のカード会社にはない『チャージカード』として利用出来る一面もあります。
事前にアメックスに振り込みをしておき、決済はそこから引き落とされる、デビッドカードのような使い方も可能です。もちろん、ポイントもしっかり付与されます。
そもそも、アメックス自体がトラベラーズチェックを発行していた(現在は廃止されています)歴史から見れば、このシステムは旅行先で多額の現金を持ち歩くことなく決済が可能という点で合点がいきます。
また、銀行引落し前に支払いが可能で、入金するとすぐに利用金額がクリアされるため、日本の他のカード会社のように事前に支払いをしても利用可能額が戻らない…ということはありません。
なお、振り込み手数料は無料にすることが出来ます。アメックスに振り込みをする際は、デスクに振り込み手数料をそちらで負担にしてください、と申し出ればちゃんと対応してくれます。ただし、こちらから申し出ないとユーザー負担になりますのでご注意を。
ANAアメックスを日頃の使用しての感想
AMEXアプリで利用状況や請求金額、ポイント残高などを確認出来る点で便利です。請求予定に上がってくるタイミングも比較的早く、コンビニなどの利用は2日後には土日を除きほぼ反映されています。
アメックスの利用出来る加盟店舗が少ないのでは、という懸念ですが、日本国内に至ってはJCBと提携しており、JCBが利用出来る店舗ではアメックスのマークが無くても問題無く利用出来ているので心配は不要です。
ただし海外ではこの提携は一部の国でしか行われていないため、少々不便な国や地域はあると思います。
また私は利用してはいませんがedyやQuicpay、東海道新幹線のEX予約にも対応しており使い勝手は良さそうです。
ANAアメックスの年会費の請求タイミング
年会費の請求タイミングは、一番最初の締め日に計上され請求に上がり、第1回目の引落し日で引落しとなります。
ETCカード請求は2回目の締め日に計上され、2回目の引き落としで支払いとなりました。私の場合は年会費とETCは同時ではなく1ヶ月タイムラグがありました。
ボーナスポイント(マイル)の付与タイミング
新規カード発行の1,000マイルは直接ANAのマイル口座へ入りますが、実体験ですと3ヶ月後に反映されていました。
その他の1ヶ月以内に3回の利用で1,000ポイント、30万円で5,000ポイント、50万円で18,000ポイントについては、予定明細に上がった翌日にアメックスポイントとして加算されています。
(現在行われているキャンペーンと50万円で30,000マイル相当の部分は同じですが、昨年秋入会は金額達成のポイント配分が若干現行のキャンペーンと異なっています)
アメックスにキャッシングサービスは無い
アメックスにはキャッシングサービスはありません。以前(2012年)まではありましたが、それ以降は新規の貸付は行なっておらず、よってキャッシング枠は存在しません。
海外でキャッシングが必要な場合は、他のカードで対応する必要があります。
まとめ
・ANAアメックスの審査は独特で、日本のカード他社とは違います
・最初の3ヶ月は1回払いのみ、途中審査でリボの使用が可能となります
・信用情報へはマメに照会をかけています
・限度額は存在せず目安額となります。デスクとのコミュニケーションを重視する傾向です
結論から言いますと、ANAアメックスについては年会費7,560円での保険や保障の内容、総合的なサービス面や使い勝手からすればコストパフォーマンスは高いです。
私個人はクレジットカードは1回払いでしか利用しないので、リボや分割目的でカードが欲しいという方には向いていないクレジットカードだと思います。
以上となります!!ANAアメックス、個人的には悪くないカードだと思いました。
お役に立てれば幸いです(՞ةڼ◔)☝